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相異なる素数のn乗の差が素数になるには (2020-04-19)

正の整数\(n\)について、相異なる2つの素数\(p, q\)の\(n\)乗の差が素数になるのはどのような場合かについて考える。つまり、\(p > q\)として、\(p^n - q^n\)が素数になるのはどういうときか?

これに関しては、よく知られている\[x^m - y^m = (x - y) \left( \sum_{i=0}^{m-1} x^{m-i-1} y^i \right)\]という因数分解の公式(ただし\(m > 0\))からかなりのことが分かる。

上の等式で\(m = n, x = p, y = q\)を代入し、右辺をなす2つの因数を比較すると、\(p - q < \sum_{i=0}^{n-1} p^{n-i-1} q^i\)である。\(p^n - q^n\)が素数であるなら、小さい方の因数は1でなければならないので、\(p - q = 1\)であることが分かる。そのような素数の組は\(p = 3, q = 2\)しかない。

さらに、実は\(n\)は素数でなければならない。というのも、もし\(n\)が合成数で\(n = k m\)のように\(k (> 1)\)と\(m (> 1)\)に因数分解できるなら、再び上の公式から\[3^n - 2^n = (3^k)^m - (2^k)^m = (3^k - 2^k) \left( \sum_{i=0}^{m-1} 3^{k (m-i-1)} \cdot 2^{k i} \right)\]と分解できることになってしまうからである。

こうして分かる条件(\(p = 3\)、\(q = 2\)、かつ\(n\)は素数)は必要であるが十分ではない。以下に、いくつかの小さい素数\(n\)について\(3^n - 2^n\)が素数か合成数かをまとめる。

\(n\)\(3^n - 2^n\)素数?
\(2\)\(5\)
\(3\)\(19\)
\(5\)\(211\)
\(7\)\(2059\)\(= 29 \cdot 71\)
\(11\)\(175099\)\(= 23^2 \cdot 331\)
\(13\)\(1586131\)\(= 53 \cdot 29927\)
\(17\)\(129009091\)
\(19\)\(1161737179\)\(= 1559 \cdot 745181\)
\(23\)\(94134790219\)\(= 47 \cdot 2002867877\)
\(29\)\(68629840493971\)
\(31\)\(617671248800299\)
\(37\)\(450283768452043891\)\(= 8891471 \cdot 50642213021\)
\(41\)\(36472994178147530851\)\(= 821 \cdot 32309 \cdot 99139 \cdot 13869481\)
\(43\)\(328256958598444055419\)\(= 431 \cdot 1196347 \cdot 636618868367\)
\(47\)\(26588814218220014932459\)\(= 1129 \cdot 303168989 \cdot 77681973839\)
\(53\)\(19383245658672820642055731\)

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